「あたしも龍が好き。ずっと、龍が好き」

『え?だってお前、三田のことが好きで俺と距離を置いたんじゃ……』

「はあ?!何よそれ?!距離を置いたのは、あたしにまだ余裕がなくて、考え方が子供だったからであって……」


あたしがいろいろと話していると、龍は「なーんだ」と言って、ホッと安心しているようだった。


『ちげぇのかよ、俺の勘違いかよ~!雅、ごめんな。いっぱい迷惑かけて』

「ううん、こっちこそ……水族館行った日、追いかけてきたなんて知らなかった」

『それ誰からきいた?』

「峰崎先生」

『あいつそんなこと話した?そうだよ、俺追いかけたけど、雅は三田にしがみついてるし』

「そ、それは……!!」


あたしが言い訳しようとすると、彼はあたしをギュッといきなり抱きしめた。