――三田君とプラネタリウムを見に行ってから、数日たち、もう10月に差し掛かろうとしていた。木々の葉は、もうだいぶ色づいて、風が冷たく、肌寒い季節になった。
「じゃあ、また明日ね」
あたしはあさみんとあんこちゃんにそう言って、1人教室を出た。階段を降り、昇降口へと自然と足が速くなっていく。
『あ、逢坂さん!』
その時、女の人の声があたしを止めた。あたしは、ゆっくりと振り返る。声の主の姿を見て、少し胸の奥が詰まる感じがした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…