『先輩、まだ言わないで。もう少しだけ、夢を見させてください』

「でも……」

『お願い。俺のわがまま、もう少しだけ聞いて』


三田君の敬語の抜けた言葉は、少し震えている気がした。あたしは黙って、またクレープを食べ始めたのだった。