『ま、私は何も口出ししないけどね』


あさみんはそういって、お弁当を食べ始める。すると「あんこもー」と、あんこちゃんもあさみんに同意し、サンドイッチをほおばったのだった。


そんな2人からあたしは少し目を移して、龍のほうを見た。しかし、龍は机に顔を伏せて、寝ている様子だった。そんな龍を見て、あたしはまた少し寂しくなった。



◆◆◆◆◆◆



――日曜日。


あたしは待ち合わせ時間に、駅前広場に行くと、すでに三田君が立っていた。



「ごめん、お待たせ」

『俺も今来たとこですよ』



三田君はにこっと笑ってあたしに返答した。制服以外の三田君は見たことがなかったが、スラッとした長身に白を基調とした恰好は、とても似合っていて大人っぽく見えた。