『みやちゃん、今度の土曜暇?』

「何よ、突然」


昼休み、あんこちゃんがいきなりそう言って話しかけてきた。


『愁ちゃんの引退試合、一緒に見に行かない?』

「引退試合?」

『そう!サッカー部の3年生が、引退する前に、1、2年生と試合するんだけどね!それが今度の土曜なの!あんこ1人じゃ寂しいから、みやちゃんもいこ!』

「……まあ、暇だけど。あさみんは?」

『私は図書館行く約束があって……ごめんね雅』

『じゃあ、決まり!午後からだから13時に学校に来てね!』


あんこちゃんは、ささっと予定を決めて、この話は終わったのだった。


――サッカー部……三田君もいるんだよなあ、あの水族館の日以来会ってなかったから、気まずいなあ……。


あたしはそう思っていた。