――龍 side――


雅に”距離を置こう”と言われ、俺はずっと考えていた。雅が、なぜそう言ったのか。きっと、俺が原因なのだろう。広佳のとこへ行ったことだけなのだろうか。俺の頭には、もう一つ嫌な理由が出てきた。


――あの三田とかいう1年のことが好き?


そんなはずはない。絶対にない。
俺はそうは思いたくなかった。


きっと、俺のことがもう嫌になったんだ。でも、俺はそう簡単には引き下がりたく、と強く思った。



◆◆◆◆◆◆



夏休みが明け、学校中に俺と雅のことが広がっていた。朝、光瑠も目を丸くさせて、俺に話しかけてきたのだった。そんな光瑠の相手をするのも疲れたし、今まで近寄ってもこなかった女子が、告白してきたのにもうんざりだった。