『ちぇっ、じゃあ今回は、あんこも愁ちゃんといっぱい遊ぶもん』


口を尖らせたあんこちゃんはそう言って、この話をやめる。そんなあんこちゃんの彼氏の間宮君はというと、次の授業の予習をしている最中だった。


『愛沙美ちゃん、いいの?』

『うん、だって光瑠君いないのは、やだなって思って……ごめんね』

『謝らないでよ!こっちこそ勉強に集中したいとか言ってごめんね』

『光瑠君の方こそ謝らないで!受験勉強大変だもんね、私も勉強しなきゃ』

『じゃあ、夏休み、一緒に図書館行って勉強しない?』

『え、いいの?』

『もちろん』


光瑠くんとあさみんの初々しい会話が聞こえてきたのだったが、あたしは龍のことをにらんでいたのだった。なぜかって?さっきの不思議な理由について、少し怒っていたから。


『何見てんだよ』


そんなあたしに言ってくる龍。