「サッカー部……?!」
――サッカー部の人を連れてくればいいのかしら……
あたしは不安になり、軍の待機場所にいる龍の方を見た。
『雅ー!なんだったー!』
「サッカー部!!!」
そんなあたしに気づいた龍は、遠くから大声で話しかけてきた。あたしも大きな声でそれに答えながら、待機場所へ走って向かう。
『愁ちゃんサッカー部だよ!ねっ!愁ちゃ……アレ!?いない?!』
あんこちゃんが自信満々に答えて、間宮くんを指名するものの、間宮君はほかに借り出されたのか、そこにはいなかった。
『もうあれだ!他のサッカー部!いねぇのかっ?!』
龍が周りの人に聞くと、思っていた以上にサッカー部の子がいたらしく、みんなが、俺が俺が、と前に出てきた。その状況に、少し恐怖さえも感じたあたしは、後ずさりする。


