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『いよいよ最後の軍となりました』
午後の部の応援合戦、白軍の出番となり、それぞれ自分の位置へと移動する。最後と言うこともあり、周りの歓声が止み、みんなの視線があたしたち白軍に集中するのがわかる。
ザザッと、応援団長の龍が一歩前へ進む音が聞こえた。
龍のつけた、長く白いはちまきが風で揺れるのが見える。背中には”夜露死苦”の文字、後ろで手を組み、ゆっくりと息を吸う彼の姿に、あたしまでもが集中してしまう。
『我ら、白軍の優勝を願い、エールを送る!押忍っ!!』
あたしは、あの細い体から、こんなにも大きな声が出るものなのか、と驚いた。


