『じゃあ、衣装は完璧だから、応援練習しようか!』


龍は、あたしの頭を撫でていた手を下ろすと、団長の目に切り替わったのか、みんなに指示を出して、衣装をパパッと脱ぎ始めた。あたしも脱ぎ終わった衣装の片づけをし始めるのだった。


◆◆◆◆◆◆



『みやちゃん!いこっ!』


衣装の片づけが終わると、あんこちゃんがあたしを呼び、手招きした。あたしも急いで、教室に向かう。


『あっ!先輩!』


廊下を走っている途中に、あたしは誰かに呼び止められる。


『みやちゃん、先行ってるよ』

「あ……うん、わかった。すぐ行くね!」


あたしは足を止め、あんこちゃんは先に教室に向かう。