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――数日後。


学校全体が、体育祭の準備を着々と進めていた。3年生のクラスは、どこも毎日準備などに忙しそうだった。もちろん、あたしもその中の一人。


「あんこちゃん!お待たせ!布持ってきたわよっ」


放課後、被服室であんこちゃんはひたすらミシンを使って、衣装を縫っていた。あたしとあさみんはその手伝い。あんこちゃんが型を作ってくれたり、難しいところは塗ってくれたりしてくれた。あたしたちは、布切りや、簡単なところを縫ったりして、あんこちゃんの手伝いをする。

ちょうど、あたしは教室から被服室へと布を持ってき終わったところだった。


『ありがと~~!!2人がいてくれて助かったよほんと!』

『私たちはこれくらいしかできないから。小倉ちゃんは大丈夫?幹部の方、応援練習とか始まってるんじゃない??』


ミシンに顔を向けながらも、あんこちゃんはあさみんと話をしていた。


『大丈夫大丈夫!いざとなったら、愁ちゃんに個人レッスンしてもらうし!!』

『あ、そっか!』


あんこちゃんは、幹部に衣装長で、本当に大変そうだった。あたしも少しでも役に立ちたいと思い、声をかける。