『あ、今キュンと来ただろ』

「…!!」


――また、バレてる?!

あたしは、龍の言ったことが図星過ぎて何も言い返せない。そんなあたしを、見つめる龍。


『雅はわかりやすすぎ』


その言葉の後に、ハハッと笑って前を向いた龍だった。


あたしの前の席は、龍になったわけだけど、本当に黒板が見えるかが心配で仕方ないあたしだった。それでも、やっぱり安心できて、正直あたしも幸せを感じた。