「団長、がんばれ」

『雅、お前なあ。他人事だと思って』

「だって他人事じゃない。でも、楽しみね、龍の団長姿」

『……ったく』


あたしの発言に少し照れた龍だったが、すぐに鞄を持って、「じゃあな」と言い、間宮くんと体育祭会議に向かった。


――龍が団長とか、信じられないけど、これはこれで本当に楽しみだわ。


『雅~!帰るよ~!』

「あ、待ってあさみん!」


最初は面倒くさいと言っていたけれど、今のあたしには楽しみしかなかった。