『い、いやっ『いいじゃん、龍が団長で！』
龍が断ろうとしたとき、声を遮ったのは光瑠くんだった。それも満面の笑みで、こちらに向かって言ってきたのだった。
『光瑠！お前なあ！いや、俺ほんと団長とかいう柄じゃないし！』
龍は光瑠くんに怒り口調で一言言うと、クラスのみんなに必死に首を横に振るしぐさを見せた。それでも、クラスの人たちはむしろ賑わいはじめる。
『神城君が団長とか、いいかも！』
『絶対かっこいい！！』
クラスのほとんどの女子たちは目を輝かせ、龍のことを見つめる。団長になってほしいといわんばかりに。
「龍、やるしかないんじゃないの？」
『雅まで、何言ってんだよ』
あたしも少し見てみたかったのだ。龍の団長姿を。だから、ニコニコとして龍のことを見た。
