『龍、あたしね、龍が好き』 雅はそう言って俺にふんわりと微笑んだ。その笑顔が妙に色っぽくて、俺はつい顔が熱くなってしまう。俺はそれを隠そうと必死になる。 「わ、わかってるつーの」 『あれ、あんた照れてるの?』 「バカじゃねぇの?!早く中入れよ」 俺は雅にそう言うと、雅は「はいはい」と言って、家の中へと入っていった。 ――雅がより一層愛おしい。 最近素直なことが多くなった雅に、俺はもっと惹かれていく。ずっとそばにいたいと思った。