「沙柚ちゃんの時代ってどんなんやったん?」


あれから澄乃と菖蒲が戻ってきてみんなで少し話してた後、菖蒲は仕事に行き燿十も用事がある。といってどこかに行った。
澄乃と2人話していると、彼が急に聞いてきた。


「ん〜…、なんていうか此処よりもっと未来なんだよね、約200年ほど後、だと思う。」

「未来なん!?すっごーっ!何があるん?どんな感じなん!?」


目をキラキラ輝かせて、澄乃は沙柚に顔をグイッと近づけた。
若干、顔を引きながら沙柚は苦笑いした。


「いろいろあるよ。携帯電話っていって遠くに居る人でも、すぐ連絡とれたり、車っていって……動く鉄の塊?みたいなものとか。」

「へぇ〜!携帯電話ってやつ欲しいかも!」

ハハっと笑いながら彼は言う。たしかに旅をする彼にはもってこいだな。と沙柚は思った。


「澄乃さんは、妖と闘ったことある?」

澄乃は驚いたような顔をした後、苦笑いした。

「ん〜あるっちゅーたらあんねん。けど、そんな殺し合いみたいな物騒なもんちゃうけど。」

それな、と澄乃は続ける。

「燿十としたんや!」

「えぇっ!?あ、燿十っ!?」

びっくりする沙柚を横目に、澄乃は笑っていた。

「なんかな、昔やけど燿十とちょっと大きい喧嘩みたいなんしたんや。聞きたい?その話。」

「う、うん…。」


澄乃は、話し始めた。