「「うぉー!!燿十さんイケイケ!!!!」」
「「いいぞーっ!!!さすが燿十様だーっ!!!!!!」」
「「「ぐるあーッ!!!!」」」

「お前らーっ!!!この俺に着いてこれるかー!!?」

「「ぐるオァーッ!!!どこまでも着いて行きます、焔天さまーっ!!!!」」


な・ん・だ・ア・レ・は!?

沙柚は自分の目を疑った。食堂のど真ん中で机の上に立って、叫んでる燿十と、その彼を囲むように群がる妖たち。
音声だけだと、人のようだが姿をみると、角が生えている妖、馬鹿でかい妖やその肩にのる小さい妖、見た目が気持ち悪い部類に入る妖。なんでもありだ。
妖たちは、妖たちで酒らしきものを飲んだりなにか食べたりしている。

妖って話せるのか!?
食べれるのか!?!?
あんなにノリがいいのか!?

沙柚は、開いた口が塞がらない。翔に聞こう、と隣を見て固まった。

「…あの人は、僕に仕事を押し付けときながら、なにしてるんでしょうかねぇ。」

フフフ、と絶対零度の空気を纏い笑う彼に冷や汗が流れた。

「すみません、ちょっとここで待っていてもらえますか?」

こくこくっ…!

ニコッとこちらを向いた彼に沙柚は思いっきり頭を上下に振った。

「ありがとうございます。」

フフフフ、と怪しく笑いながら燿十のところまで行くのを黙ってみていた沙柚だった。