【短】口悪男

「いつもの女たちが学校から出てくる」


は…?え?


その言葉にそっと、学校の方を見ると……

よく武蔵のとこにきてる女の子たちが帰って行くところだった。


部活かな?


「ふー…行ったか。アイツらしつこいから嫌なんだよ」


そう言った後、やっと武蔵がこっちを向いた。

その瞬間目を見開いて、やっとあたしを解放した。




「わ、悪い」


顔を背けた武蔵の横顔は、心なしか赤く染まってる気がする。

さっきまでモヤモヤしてたはずのあたしの胸は、トクントクンって心地いい音に変わってた。


てか、武蔵ってあんなにゴツゴツしてたっけ?

あんなに大きかったっけ?


昔と違うたくましい武蔵に、あたしの顔も熱くなる。

まさかあたし、武蔵なんかにドキドキしてる!?


め、免疫がないだけよね!!