「い、いえ、行きます」

「よろしい」といってあたしの頭に手を乗せてポンポン、ってやった。

するとあたしの顔は見事に熱くなった。

あたしがピョンっと飛び越えると廉乙が「いらっしゃい」と言いながら王子様スマイルを

いつかみたいにあたしにむけた。

だからあたしもいつかみたいに「キモい」と言いながら部屋に入った。

ただ、ここからがいつかとは違った。

「へぇ…俺に“キモい”とか言っていいんだ?」

んん…?

「え…?廉乙……??」

「ん?何かな?姫ちゃん」

完璧に………

「キャラ変わってる…」

「お前の前だけな」