「さっさと勉強しなさいよ」 「無理。分かんない。理解できない」 「・・・」 「痛っ!」 パシッといい音が部屋に響き丸めていた数学の冊子を元へ戻す。 「暴力反対ー」 「まだ言うか」 もう一発食らわせようかと思ったが花絵が「あっ、そういえば」と何か思い出した様に呟くので振り上げた右手を下ろし続く言葉を待った。