【短編】意地悪炭酸ベイビー


意味がわからない。

なんで走ってきてたの?



「どうして……ですか?」

「え?」

「どうしてあたしを追い掛けてきたんですか……?」

「そんなの、一緒に帰りたいからに決まってるじゃん」


まただ……

先輩はまたそうやってあたしを期待させる。


駄目だってわかってるのに、どうして……?


どうして胸はこんなに締め付けられるの?



「もう……わないで下さい」

「ん?」

「もうあたしに構わないで下さい!」


先輩は顔をしかめたあと、あたしに近付いてきた。