なのに……



今日もいつものように、放課後一緒に学校に残っていた。

他愛ない話で盛り上がり、いつしか、“そういう”空気になっていた。



最初は優しく抱きしめられて、何も言わず、近付くお互いの顔。

ドキドキとうっとーしいほど鳴る心臓を押さえながら、合わさった……



唇―――――



あぁ……あたし幸せ……

このまま死んでもいいかも……



そう一人で甘いキスに溺れていたときだった。