「あぁ、高校生になってもやるんだなぁ」

私は、頭をかきながら、図書室前にある靴箱に、上履きを入れる。

「ちょっと、待って」

と、後ろから綺麗な声が聞こえた。

そして、強い力で腕をつかまれた。

「キーホルダー、落ちたよ」

と、私の筆箱についていた、キーホルダーを拾ってくれていた。

しかも、私の大事なキーホルダぁ!

「あ、ありがとうございます。今度、お礼に何か―」

私の言葉は、そこで詰まった。

相手の男性も、止まっている。

「―お前、…恋」

そう。

私の目の前にいるのは、




先輩だった。