感情の樹



『そうよね! ここ、素敵でしょ? 私生まれたときから、ずっとここに住んでるの。』


『そうなんだ』


『ね、ここ、気に入ったでしょ?』


『…? うん』


『じゃあ、私の家で一緒に暮らさない? 一部屋開いてるし』


『…え?』


予想外な話を持ち掛けられ、
さすがに少し驚いた。

確かに、そろそろ
一つの場所に落ち着きたいが…