感情の樹



その子は、不思議そうに
ぼくを見つめる。


『あなた、綺麗な瞳ね』


綺麗な瞳…?
そんなこと
初めて言われた。


『私、ローラ。 ローラ・アニソリン。 あなたは?』


『ケイト・スティーブ』


ぼくは一言で答えた。


この子、
ローラって言うのか。