教室に帰ると佳奈が『ごめんね~乃愛ッ』って謝ってきた。
「アタシ数学の課題終わってなくってぇ…」
「え…数学?…あッ、アタシもやってないぃ!!!!」
急いで机の中をあさって課題を取り出し、
ページ捲ってアタシは驚いた。
だって全部やってあったから。
「これ、佳奈がしてくれたの?!」
席に戻ろうとした佳奈が振り返った。
「アタシは自分ので精一杯だったぁ!!」
ンーー…じゃあ誰だろう?
考えてみたけどやっぱり分からなかった
一様自分のか確認してみたけど
やっぱり[高原 乃愛]って書かれてた。
先生が来て『やってない奴』と皆に聞いた。
お調子者の日高君とヤンキーの八神君が起立し、
思いっきり頭にグーで叩かれた。
アタシは「誰かさんありがとぉ」とつくづく感じた。