「悪いけど………」
その声とともに、後ろから腕を引っ張られる。
「こいつ、俺のだから」
それはまちわびていた、愛しい人の声。
「直矢ぁ………」
あたしはいつのまにか涙目になっていた。
もう瞬きをしたら涙があふれそうなほど。
「はぁ?おまえのとか意味わかんねぇんだけど?」
男は直矢を睨んだ。
あたしは直矢の腕の中で、爽やかな香りに包まれている。
「こいつは俺の女だっていってんだよ」
そう言い残して、直矢はあたしの腕をひき違う場所のラブホテルの中へ。
「ちょっ………直矢!」
あたしの声を無視し、直矢は部屋へと入った。
そしてベットにあたしを押し倒した。
いつもとは違う場所でよりドキドキが倍増する。



