そしてあたしはその甘いシュガートーストを口に運んだ。
味は涙のしょっぱさでよくわかんなかった。
でも、………直矢の優しい味がしたきがした。
あたしはシュガートーストを食べ終え、部屋を後にした。
鍵はテーブルに置いてあったからそれで閉めた。
ポストにいれとくと危ないかな?と思い、あたしは次来たときに返すことにした。
危ないからだけでなく、また来れますようにという思いをこめて。
帰り道、あたしはiPodで曲を聞きながら歩いた。
切ないラブソング。
浮気されてる女の子の……。
被害者ぶる気なんてないよ?
ただ……もの凄く胸に響くんだ。
「いつか………未来がゆっくりと……あたしたち色で染まりますように…」
メロディーにあわせて自然と口ずさんでた。



