2月14日 二つの約束をした日。 「ごめん、私帰る。」 不意に出た言葉。 うつむく私に千早が気を遣う。 私は来た道を戻ろうと後ろを向いた。 その時、思いも寄らない言葉が大空の口から発せられた。 「俺には、左苗だけだから!!!!!」 今にも泣き出しそうな目で、私は大空を見た。 「ばいばい。」 小さい声で言った。 精一杯の言葉。 「愛してた。」 これが全ての始まりだった。