アザムを捕まえている男が“殺れ”という合図をもう一人に示した。
その命令を出された時の躊躇する男の“間”を見逃さなかった。
素早く自分の頭に向けられている銃を、頭で組んでいるままの左腕で前に払い落とし、足払いをした。
男が前倒れこみそうになった所に、思い切り背中に肘打ちを入れた。
アザムは自分が捕まっている事を忘れて、そのベリルの動きに見入っていた。
「凄い……――え!? うあぁ」
だが向こうの男が倒れた瞬間、自分も押し倒されていた。
アザムを捕まえていた男はその動きに焦り銃を向けようとしたが、今にも自分に襲い掛かろうとするベリルが向けた視線に、思わずアザムを突き放して逃げてしまったのだ。
その命令を出された時の躊躇する男の“間”を見逃さなかった。
素早く自分の頭に向けられている銃を、頭で組んでいるままの左腕で前に払い落とし、足払いをした。
男が前倒れこみそうになった所に、思い切り背中に肘打ちを入れた。
アザムは自分が捕まっている事を忘れて、そのベリルの動きに見入っていた。
「凄い……――え!? うあぁ」
だが向こうの男が倒れた瞬間、自分も押し倒されていた。
アザムを捕まえていた男はその動きに焦り銃を向けようとしたが、今にも自分に襲い掛かろうとするベリルが向けた視線に、思わずアザムを突き放して逃げてしまったのだ。