俺に向かって突進してきたあいつ、くるみは、俺に抱きつく形で倒れてきた。
とっさに受け止めるも、衝撃が強くて、俺もいっしょにソファに倒れ込んだ。





俺の首筋辺りにある、くるみの頭からふわりと甘い、香りが漂ってどきりとした。





「痛・・・い」





くるみの声に俺ははっとして声をかける。





「おい。」





くるみがびっくりしたように目をまんまるくして俺を見た。
信じらんない、という表情をうかべてぎゅっと目を瞑りなおしている。その様子が幼稚園生みたいで内心笑いながら、不機嫌な顔を作ってもう一度声をかけた。





「おい、くるみ。」






くるみが観念したように目を開けて、俺を真っ直ぐに見る。あんまり真っ直ぐ見るからまた胸がどきりと鳴る。だから、きっと俺はあんな事言ったんだろうな。





「おわび、貰わなきゃだね?くるみちゃん?」






するっと腰に手を回して顔を上げさせる。見るからに意味が分かってない表情のくるみにくちづけた。
ソファーに飛び込んできたときに落としたらしいくるみの携帯に、名前と電話番号を入れる。軽く脅かしやろうと思ってしたキスだったが、





「・・・ふっ」






くるみの上げた声につい止まらなくなって舌をねじ込んだ。
ディープなキスに慣れてない、というより初めてだろうくるみの舌が逃げようとするのを捕らえて絡める。やっと口を離したときにはくるみは立てなっていた。