「あ、くるみ。ちょうどよかった。司書さんが、掃除して来てって」 郁美が私に懐かしのはたきを渡した。 「・・・へ?」 「ちゃんと奥の棚まで。頑張って!じゃ、私帰るから。」 「はい?!」 郁美はスクールバッグを肩にかけるとガタンと立ち上がった。 「ちょっ・・・郁美さん?」 郁美はシュッと手のひらをこっちに向けるてスタスタと帰っていった。 え?ちょっと・・・ 郁美さん・・・ 手伝う気とか 手伝う気とか 無いわけ?! 「・・・郁美のバカーー!!!」 私ははたきを握り締めて、叫んだ。