「な・・・!」 何すんの!、と言いたいところだけど声が出ない。 顔をまじまじと見られて、かかっと体温が上がる。 「俺はあんたじゃなくて、暁(あき)って名前があんの。ちなみに、2年だから。じゃあ宜しく、くるみ。」 くるみ、のところで、首を可愛く傾けた。可愛いとはかけ離れて、バカにされてる感じがするけど・・・ アイツ・・・もとい暁が、私から手を離した。 へにょ、と腰が抜けそうになる。 暁は後ろ手に右手を上げて、図書室から出て行った。