もし、彼が馬を離して、急にこの自分の下にいる動物が暴走したらと考える。

今だってよったよったと歩いている馬の背から落ちないように必死なのに、この上超高速で走り出したら…そのスピードの中自分がこの高さで落とされたら…想像すらしたくない。でもしてしまう。

「ぱぱぁん~~!!」

「ホラみろ」



彼は笑って手を延ばす俺を抱きしめる。彼がケラケラと笑うから、俺もつられて笑顔になる。



幸せだ。





俺は心かそう思う。