疑問など持たない。
それは夢のように儚い、白の靄に包まれた世界。

彼と暮らし始めて、早くも四ヶ月。

余りに彼は優しく甘い。

まるで蜂蜜のようで、毒のようで。
淡く俺を包み込む。そっと優しく、蝕む。


「パパーン!今日はお馬乗せてくれる約束でしょ~!!」

「ああ、わかってるぞ。まったく、お前はいつも寝ぼすけな癖にして」

そう言って彼は俺のおでこを小突く。

「えへへ~」

対して痛くないそれに俺は笑みを浮かべて彼に飛びつく。

「パパン抱っこ~~!!」

「まったく、」

呆れたような口ぶりだが、彼はひょいっと俺を抱き上げる。