カイトは自分の考えにクスクス笑った。
すると、遠くからドサリという音が聞こえた。


「カイトー手伝ってぇ~~!!」


リリーの声にカイトは立ち上がった。


「今行くよー!」


よっこらっしょと腰を延ばして、ドアに向う。だが、カイトはピタリと足を止めた。



子供の笑い声が聞こえたからだ。


「なんだ、まだいたのか」


カイトは笑って窓を見た。しかしどこにもいない。

「おかしいな……空耳か」

カイトはフッと笑ってまたリリーの方へ向おうとする。




『ロンドン橋落ちる
落ちる 落ちる
ロンドン橋落ちる』



この歌、この声


カイトはバッと振り向いた。




「………ユウ……?」









『My fair Lady』









END






NEXT→あとがき