よく晴れた午後。
ネオードは静かに訪れた。

白い大きな雲が青々とした空に浮かんでいて。
とても温かい日だった。

ネオードが訪れたのはロードの家。

その中を窓から覗き込む。


その中は暗く、人の生活の気配がなかった。
そして外にある白い椅子とテーブルも延びた草によって薄汚れていた。
ネオードはその家をジッと見ていた。

家のところどころにある埃が、この家がいかに使われていないかを表していた。

ネオードはグッと痛くなる胸に押さえきれず叫んだ。

「どこに行っちまったんだよ!!ロード!!ユウ!!」


あの夜から、一ヶ月が過ぎていた。

その夜。
その場にいた男達の証言によると。

囲まれた男と少年は、何かをお互いに囁き合った後、愛おしそうに抱き合ったんだそうだ。
そして、一瞬。月明かりが無くなり真っ暗になったかと思えば銃声が二つ響いたそうだ。

男達が慌てて目を凝らす。月明かりがすぐに戻ってきていた。

だが、二人の姿はどこにもなかった。



「どういう、ことだ……?」


そこには一丁の銃がポツリと落ちていた。

その中の銃弾は一つも放たれてなどいなかった。