ユウは上半身から落ちてしまい。身体を打ち付けてしまった。

だが痛がっている場合ではないのですぐに立ち上がる。

そこは馬小屋のまん前であった。

ユウは慌てながら、慣れた手つきで中からランを引っ張り出す。ブルルとランは静かに唸った。

「ごめん……ラン……走るよ!!」

ヒラリとランにまたがる。



その頃中で男達はやっと状況が飲み込めて来たのか慌しく外に向おうとしていた。
だが、それをネオードが止めた。

「待ってくれ!!……待ってくれ……」

ネオードはドッと肩をぶつけるようにして壁にもつれた。

「ネオードさん…?」

いつもの様子と違うネオードに男達は戸惑う。

「行かせてやってくれ……あいつは……」

「何言ってるんすか!!」

ネオードの言葉に一人が叫んだ。

「あいつがいるとネオードさんは困るんでしょう?!だったら俺達が始末する。俺達は今の弱いアンタじゃなく。堂々と物事を進めていくアンタについていってんだ!!」

男達は外へ駆け出した。

「待て!!」

ネオードが叫んでも男達は振り返りもしない。
慌てて外に出るが、既に男達は馬を取り出しユウを追いかけ飛び出す所だった。