時季は本格的な冬を迎えようとしていた。

家の中には沢山の薪や枝が集められて、火を絶やす事の無い様にしていた。
食事は殆どスープになる。


鍋には新雪を入れて火を着けて沸かす。水道などは氷っていて使えないのだ。

身柄を温めるのと腹の空腹を少しでも満たすために、子供達は毎日沸かしたお湯を飲んでいた。ロードは母の言われた通り食料を大切に節約していった。

だが、弟達が日に日に、痩せ細っていくのは見るのは耐え難い事だった。

ネオードも、フィルが寒がらない様にと自分の上着を着せてやったり、火傷をしないようにお湯をふーっと吹いてやったりと、妹の世話をしつつ、ロードの手伝いをしていた。