ネオードは彼に見向きもせずにスープの入った大鍋を持ち上げると流しにザーッと勢いよく中身を捨て始めた。勢いがありすぎて肉団子や汁が床に微量に落ちている。

ネオードは気にもせずカラン!と鍋も捨て置いた。
俺は心の片隅で勿体無い…と思いながら黙ってそれを見ていた。


彼はヨロリと立ち上がる。

ネオードは彼の元に歩き出した。

「ネオ……」

また喧嘩してしまうのかと、不安になりネオードを呼び止める。だが、ネオードは俺に視線だけを向けるだけで。足を彼から遠ざける事は出来なかった。

「ユウ、ここにいろよ。」

「え…」

「いいな」

ネオードはそう言うと俺の返事も聞かずに彼を連れて家を出て行った。


俺はポツンとその場に一人残された。