俺はもしかしたら、と思って壁を叩きながら移動をする。
まさか、こんなベタな展開……。
トントンという音が急にコンコンという音に変わった。

(うわぁ…)

本当にあるんだ…。こういうの。


なんだっけ?と俺は考える。

音が違うという事は。つまり隠し通路にでもなっているのだろうか。
俺は念のため、床も同じようにして調べたが、床には何の変哲もなかった。

(やっぱりここかぁ…)

印をつける事は出来ないので俺は目で大体の位置を確認する。