ゆっくりと俺に近づいて来る。ポタリと唾液が落ちた。それは俺のベッドに染みを作る。

俺に影が掛かる。もうそこまで近い。


黒いバケモノはすっと尖った鋭い爪をユラユラ揺らして俺の胸をサワリと触ってピンッと胸元のボタンを弾いた。
するりとその大きな両手は俺の服の中にゆっくりと忍び込み、俺の肩を露にした。二の腕まで脱がされた。

ヘビの様に長い唾液のたっぷり沁みた舌が俺のヘソの辺りから頬まで一気に舐め上げる。


そして、ガッと肩を掴み、俺の首筋にその牙を押し当てた。


俺はそこでカッと目を見開き、叫び声を上げた。