「答えろ!ロード!!てめぇっ…あいつの父親をどうした!!」

必死に口を動かす男を嘲笑うかのように、彼は持っているナイフをテラテラと光に反射させている。そしてチャキッとしっかり握りこみ、
ニタァっと笑う。


「あいつの父親?決まってるだろぉ?」


薄れるゆく意識の中、彼の心底楽しそうな…狂ったような笑みが脳裏に焼きついていった…。


「それは、俺さ」


そして彼の声の直ぐ後に、ドスッと突き刺さる音と、ケモノのような叫び声と高笑いが静かな森に響き渡っていったのを。

俺は、その光景を見る事なく闇に意識を手放していた。