「…!!……父親…ジャットは…ジャットはどうしたんだ!!?」


俺の体が跳ねる。何故って?
ジャット…。俺の本当の父親の名前。


彼はにんまりと笑った。持っていたナイフをクルクルまわす。
男からどっと冷や汗が流れた。
彼はクスクス笑うだけ。


「降ろして…おろして…ネオ」

「……」

ネオードは答えてくれない。無言でそれでいて早足で俺を運んでいく。

「いや。おろして!おろしてよぉ!!」

暴れる。手も足もバタつかせて。でもネオードの力に俺が敵う筈がなかった。
涙が溢れて敵わないとわかっていても抵抗した。


聞きたい。父親の事。
ねぇ、降ろして。彼の元へ行かせて。

暴れる俺を横目で見て、ネオードはスッと俺の首に手を当てた。
そしてグッと力を込められる。