男って、素直に言われた方がわかり易いし、多分、忍みたいな鈍感な奴は特に……

って、雄一は鈍感ウブな忍を代弁し、あたしに素直になれとアドバイスする。

「でも、そういう忍の鈍感なとこも好きだし」

あたしは、思わず口にした自分の言葉に驚いて、顔を赤くして俯いた。

「ナギサはそういうとこ、見た目とは違って可愛いよな」

雄一は何故かお兄様目線で、あたしの頭を優しく撫でた。

でも、それってわかりにくいから、絶対忍にはわかんねぇから、と更にマジ顔になった雄一に諭される。

「俺だって、舞が素直に指輪が欲しいって言ってくれて嬉しかったし。喜ぶってわかってたら、あげるのだって楽しみだし。男だって単純なんなんだよ」

そうなんだぁ~と舞が雄一の腕に抱きついて、

「もう、そういうことはあたしの目の届かないとこでやってください」

あたしは恥ずかしくなって、二人の様子から目を逸らした。

そ、そっかなぁ……

素直に、お揃いの指輪が欲しいって、言ってみよっかなぁ……

あたしの小さな女心は揺れ動く。