『お前は俺の彼女なんだから、ずっと俺の側にいろ!』

そう言われて、嬉しかった。


『あたりめぇだろ。彼女じゃなきゃ、こんなことできねぇし……』

その後、唇が腫れるんじゃないかってくらいキスされて、もうちょっとで一線を越えるとこだった。

危なかった。

突然、あたしの携帯がウルサイくらいに鳴り出して、仕方なく出ると、

『ナギサ、ご飯できたから、シノブくんと一緒にいらっしゃ~い』

と、母の声。

この状況を知ってか知らずか、
でもまあ、
絶妙のタイミングで、助かった。

母、感謝。

別に嫌ってわけじゃないけど、
この男前の性格で恥ずかしいけど、

片桐渚、
まだ心の準備ができておりません。