ったく、敦の奴、いったい何処まで渚を送ってってんだよ…

駅までじゃないのか?

まさか、家まで送ってったのか?

俺は打ち上げの行われているファミレスの入口で、イライラしながら敦を待っていた。

「あれ、シノブ、何してんのこんなとこで」

鼻歌を歌いながら、上機嫌で敦が入口のドアを開けて入ってくる。

「お前を待ってんだよ!
いったい何処までナギサを送ってってんだよ」

「なに、そんなに気になるの?
じゃ、自分で送れば良かったのに」

「お前が任せとけ、みたいなこと言うからだな、俺はこっちの手前があるし、抜けれんだろ……」

「あ、ご心配なく。やることやってきたから」

「やることやる? な、なんだっ、それっ!」

「う~ん、キスして、交際を正式に申し込んできた」

「キスぅ~、交際ぃ~お前、何考えてんだぁ~」