「シノブらしいっちゃ、らしいけど、なぁ?」

舞と雄一は顔を見合わせて頷きあっている。

「シノブ、キャプテンだし、
他校の応援団の誘い、断れないんだよ……」

消え入りそうな声で呟いた。

忍の立場もわかる。
そういうとこも、融通の利かない忍らしい……

あたしと一緒に帰る、なんてちっぽけな理由で、
チームを応援してくれた他校の応援団の誘いを断ることができないんだ
ってことくらいは……

でもさ……

女子校の応援団だよ?

と、涙がこぼれそうになった時、背中からあたしを呼ぶ声がした。