日曜二時、時間通りに試合が始まった。

『ピィ~ッ』

キックオフを知らせるフォイッスルがグランドに鳴り響く。

俺は渚の姿をグランドの隅に確認すると、チームの動きに反応し、走り出した。

相手は都大会三位の明星学園。

相手にとって不足はない。

ちなみに俺達の城南は昨年惜しくも優勝を逃し、都大会二位。

今年もこの明星を下さなければ決勝に進むことはできないだろう。

名実ともにライバルと呼ぶに相応しいチームだ。