午前中一杯、悩みに悩んだ末、要件だけを詰め込んだ簡潔な文章を練り上げた。

『昨日はゴメン。
今度の日曜、城南で練習試合があるんだ、応援にこないか?』

何がゴメンだ、とは思ったが、取り合えずは謝りの言葉を冒頭に付けた。

高校に入ってから、渚を試合に呼ぶのは初めてかもしんねぇな。

なんとなく、声をかけずらかった。

違う学校だし、俺らの学校、男子校だし。

まぁ、近所の女子校から応援団みたいなやつは来たりもしてたが…

流石に、渚一人を呼ぶのははばかられた。

それこそ、まるで『彼女』みたいでこっぱずかしいじゃねぇか。